転換期の作法/No Border 日本画から日本画へ

http://www.mot-art-museum.jp/
日曜日にフジぽんと美術館デートしてきました。
ジブリの立体造形展以来の現代美術館。
遠くてなかなか行かないけど、雰囲気としてはかなり好きな場所であります。
周囲が騒がしくないし(隣は木場公園)、敷地がすごく広くてゆったりしてるし、何よりも何かの「ついで」で来ない場所だから来ている人たちがほんとにここを目指してきていることがすごく心地がよい。その点で森美術館とやっぱり対照的だと思う。同じ現代アートの美術館でありながら。

今回は東欧の現代アートを扱った「転換期の作法」と現代日本画作家7人の作品展である「No Border 日本画から日本画へ」の二本立て。
どちらもすごくおもしろかったのよー。
前者では得にアゾロというグループの映像作品がすごくよかった。
フジぽんと二人ではまったのはアゾロの「すべてやられてしまった」という作品。アゾロのメンバーが次の作品を考えるにあたって、まだやられてない新しいことをやろうとしてみんなで相談してるんだけど、アイディアが出ても「それあったよ」とか「誰々がやってるよ」とかってことになってしまってぜんぜん話が進まないの。でも悲壮感がまったくないの。
あと「芸術家は何をしてもいいの?」という作品でアゾロのメンバーがちょっとした反抗をしてみる(ごみを捨てるとかポスターに落書きするとか)ものがあって、これもすごくおもしろかった。
あとはフジぽんが重力倍増スーツを着ました。先着10名のみだったんよ!すごい!
上20キロ、した20キロ、上下合わせて40キロというスーツ。
なんかすごく強そうでした。
日本画のほうは7人7色という感じで多彩でとてもおもしろかった。
「これが日本画!」ていうのはもうないんだなあと。
この画材を使っていたら、とか、この技法を使わないとだめ、とか、そういうものではなくて。
要は本人がどこにアイデンティティを感じて作品を作るかなんだなあと。
その点はもしかしたら人文科学の世界とも共通するものがあるのかも。
オイルパステ*1ってすごく画材として魅力的だな、と思いました。
私としては三瀬夏之介さんの錦絵のような水墨画のようなコラージュのような作品が好きだったですが、一つ一つの作品にこれでもかってほど技巧を詰め込んでくる天明屋尚さんの意気込みも素敵。
トレーシングペーパーに鉛筆で曼荼羅描いちゃうってどんなんよ。


そのあと常設展も観て、かなり充実した一日になりました。
あのジブリの変な企画展よりよっぽどおもしろかったよー。
やっぱり美術館はいいなあ。心が潤う。これからまたがんばるぞっと。
〜3月26日@東京都現代美術館

*1:変換したら「老いるパステル」って出て泣きそうでした。