吉村順三展。

http://www.geidai.ac.jp/museum/
に行ってきましたクリスマスイヴ。
わざわざイヴに上野にくりだして美術展観ようなんて人はそういないだろうと思っていたら、、、
いるんですねこれが。
普通に考えれば、会期終了直前の土曜だし、新日曜美術館で先日放映された効果もあいまって、来館者数はすごく多かったんでしょうね。
中入ったららすごい人でー。観る気が半分削がれました。
でも軽井沢の山荘は本当に木の上のおうちのようでステキだし、時代と人の変化に応じてどんどん成長していった自邸もステキ。皇居新宮殿の設計者であるというのもすごいし(途中で辞退しちゃったけど)。
しかし、建築ブームとはいえ、私もそのブームにのっている身ではあるんですが、何でこんなに人が来ているんだかが不思議。
だって建築家の展覧会って、行く度に微妙だよなあって思ってしまうんですよ。
何が一番微妙かってその人の作品を直には絶対に味わえないから。
その人が作り出した空間を展覧会という場では味わうことができないから。
それでも鉛筆でかかれた設計図を見ればその作品ができるまでの軌跡が見れて感慨深いし、模型を覗き込むのもすごく楽しい。
でもやっぱり建築はその土地のその風土の中にあってその建築たりえるのであって、さらにそこに住んでいる人の声があってその生活があってはじめて建築たりえるのであって。
展覧会という場で展示するときにはそういった風土や人間といった要素は排除せざる得ないのであって。
それで、微妙だなあと思ってしまう。
吉村順三という人がそういう風土や人間のことを考えて設計していた人だからなおさら。
でもその中で、自邸に関しては吉村夫人や娘さんの家に対するコメントが寄せられていて、それがすごくよかった。こういうところが心地いい家だったとか、こんな風に過ごしたとか。
建築を評価するのは、専門家ではなくそこに住んだ人たち、という吉村の言葉が印象的。
〜12月25日(終了)@東京藝術大学美術館