国宝 風神雷神図屏風。

風神雷神図屏風といえば俵屋宗達のが有名(あの風邪薬のCMのやつ)。
ですが、実はこのモティーフは琳派の中で好まれてよく描かれるテーマで、
尾形光琳酒井抱一もそれぞれ師匠の絵を真似て屏風に描いていたのです。
その3幅の屏風が60余年ぶりに同時に展示されるという大イベントがありまして、
観にいってまいりました。


さすが60余年ぶり。平日午前中でディズニーランドのような列ができてました。
大きな違いは列の平均年齢が40代50代くらいなこと。
展示自体はとてもおもしろかったですよ!
たっぷり空間を使って3幅を展示しているので、
入場時は混んでましたが中に入るとちょっと人がバラけるのです。
近くでみたり遠くでみたり、抱一のところまでいって宗達を再度観にいく、なんてこともできました。
あとよかったのは3幅の絵を細かく比較した解説パネル。
図録にも収録されてましたが、これがとてもおもしろかったです。
抱一と光琳紅白梅図屏風宗達と抱一・鈴木其一の夏草図・秋草図屏風、抱一のかきつばた図まで
観ることができました。
個人的に抱一の花の絵は最高だと思っているのでとてもうれしかったです。
銀の地に紅白梅図なんて、名人芸です。
MOA美術館の紅白梅図、メトロポリタン・根津美のかきつばた図はもちろんきてないですが、
でも琳派好きの私にはたまらない展覧会でした。


3幅みくらべてのかんそう。
抱一の装飾的で戯画的な表現、光琳の洗練された線と画面もとてもステキでしたが、
やっぱりオリジナル宗達の力強い線と画面がすごい。3幅の中で圧倒的に迫ってくる。
光琳・抱一はそれぞれ師匠の絵がすばらしいので真似して描いてみました的な感じだろうと思うので
それも当然か。
まさか師匠の絵と並べて展示されるなんて…!とあわあわしてるんじゃないでしょうかね。
抱一の弟子、鈴木其一も襖に風神雷神を描いているみたいですが、それもみてみたかったなあ。


〜10月1日@出光美術館
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/index.html
次は伴大納言絵巻展らしい。これもみにいきたい!