昭和住宅メモリー

田んぼと畑に囲まれた市立図書館は私の憩いの場所です。
たまに行って、10冊ぎりぎりくらい借りてきて、3ヶ月くらい借りっぱなしにします。
迷惑市民です。

建築はまったくの門外漢だけど、見るのは大好き。
空間の切り方ってその場にいる人間の感覚に大きく影響すると思う。
建物によって居心地がよかったり、よそよそしかったり、冷たかったりあったかかったりってほんとにすると思うし。
この本にも素敵建築がいっぱいで、特に当てはなくてもどこかに出かけたくなる。
和の建物と洋の建物が折衷していって日本式の住居が出来ていく流れを分析した記事がおもしろかった。
となりのトトロを初めて見たとき私は多分小学校に入るかはいらないかくらいだったと思うけど、
さつきとメイのうちの和洋折衷っぷりはすごく不思議だった。
昭和初期くらいまでは普通にあるデザインだったのね。
応接空間の洋館と、日常空間の日本館。ハレとケの空間。
それと、この本の内容ではないけれど、丹下健三が出てきたのでつい最近見た岡本太郎についてのテレビを思い出した。
大阪万博で丹下が作った広場の大屋根をどうしても突き破ってやりたくて、岡本が太陽の塔を作っちゃったっていう話。
子どもみたいな岡本のわがままっぷりだけど、完璧すぎて予定調和的な丹下の大屋根を突き破ってやりたいって気持ちはなんとなく共感。
しかし平野啓一郎がこんな本を。